コーチが相手(クライアント)に質問する目的
コーチが相手(クライアント)に質問する目的は、相手(質問される側)の気づきを促すために次のようなことをおこないます。視点を変える
相手の視点を変えて、気づきを起こす質問です。視点を変えることが新たな道を開くことに繋がります。未来を見て予測する
5年後など、明確な数字を伝え、相手のありたい自分、目指す方向を考えさせる質問です。 ワクワクする未来をイメージできる人は、行動にうつすことができます。目標設定をする
目標がないと、どこに向かっているのかわからないので、実現するのが遅くなってしまいます。 例えば、スポーツをしていても試合でベスト8に入るなどの目標があれば、目の前の小さな目標達成が大きな目標につながる道だと理解できるからです。 質問によって、目標を明確にしていきます。経験・知識を発掘する
誰しも、過去にうまくいった出来事があります。過去に培ってきた経験、知識、人脈などを質問によって掘り起こし、資源を明確にします。コーチング質問と普通の質問の違い
コーチング質問を理解するには、普段の会話の中での質問と比べるとわかりやすいです。 簡単に違いをまとめて解説します!
コーチング質問 |
普通の質問 |
コーチ→クライアント:情報収集 |
クライアント→コーチ:相手から引き出す |
回答する側のための質問 |
質問する側のための質問 |
コーチング質問の種類?3つの問い方?
質問には3つの種類があります。 それは「相手の答えを引き出す質問」、「相手に確認する質問」、「相手の考えを深める質問」です。1.相手の答えを引き出す質問=オープン・クエスチョン
相手も気づいていない相手の可能性や能力を引き出すには、相手が意見を自由に答えやすい状況を作ることが重要です。そのためには、オープン・クエスチョンが有効となります。 オープンクエスチョンとは、答えに広がりの質問と言われていて、「いつ(When)」「どこで(Where)」「だれ(Who)」「何(What)」「なぜ(Why)」「どうやって(How)」の5W1Hを使った質問のことです。 この質問により、相手からさまざまな考えを引き出すことができます。2.相手に確認する質問=クローズド・クエスチョン
事実確認・状況確認や相手の意思を確認する場合の質問です。そのためにはクローズド・クエスチョンが有効です。 クローズド・クエスチョンとは、「はい(Yes)」「いいえ(No)」で答えられる質問で、閉ざされた質問と言われています。 相手の緊張をほぐし、お互いの気持ちを確認しながら話を展開できるので、相手との関係性が薄い初対面の人との話の切り出し方として有効です。 クローズド・クエスチョンは広がってしまった話題を絞り込み、相手に確認することができます。 例えばやりたいことに対する選択肢がたくさんある相手に対して、「その中で特にやりたいことは何か」「AとBを比べて、どちらを優先させたいのか」というように相手の意思を明確にできます。3.相手の考えを深める質問
■資源(リソース)を引き出す質問 相手の過去の経験や人脈など、自分の培ってきたものを資源(リソース)と言います。 その資源を活用できるものはないか探すことができます。 「過去に同じような経験をした時に、どのようなことをして乗り越えましたか?」「あなたの強みは何だと思いますか?」といった質問です。 ■視点を変えさせる質問 第三者から見た相手への質問は、相手の視点を変えて気づきが起こります。 視点を変えることが新たな道を開くことにつながります。 物を上から見るのと、横から見るのでは見え方が変わるように、その対象から遠ざかってみることで全体像よりも鮮明に見ることができることもあります。 「もしあなたが、あなたの部下だったらどう思いますか?」「10年後のあなたは今のあなたにどんな夢を持つべきだと思っていますか?」といった質問です。目的別コーチング質問の具体例
コーチングの基本的な流れは以下のようになります。
目標設定
現状把握
行動設定
それぞれのシーン別に使う質問をご紹介します。
目標設定の時に使う質問
の目標設定の時に使う質問例をご紹介します!テーマの確認
- コーチングを使ってどのような目標を達成したいですか?
- どのようなテーマでコーチングを進めたいですか?
- 今日は何のテーマで話したいですか?
アイディアを広げる質問
- 他には何かありますか?
- 何でも達成できると仮定したら、どんな目標がいいですか?
- お金があるなら何をしたいですか?
達成したいものに絞る質問
- その中でも達成したいものはどの目標ですか?
- その中でも特に今日話したい項目はどれですか?
イメージを深める質問
- どういうきっかけ?
- どのくらい必要?
- いつまでに?
- 誰と?
- どこで?
- 具体的には?
- どのように?
目標をイメージする質問
- 達成したときの自分はどんな気持ちになりますか?
- 達成したら何をしたいですか?
- 達成したら周りの人はなんて言ってくれますか?
- 達成したらどんな景色が広がっていますか?
- 達成したらあなたにはどんな良いことがありますか?
現状把握の時に使う質問
の現状把握の時に使う質問例をご紹介します!数値化質問
- 目標達成が100%だとすると、現状は何%ぐらいですか?
- その◯◯%は、何ができているから◯◯%と言えますか?
クライアントの強みを引き出す質問
- 目標達成をする中で、あなたのどんな強みが生かせそうですか?
- 成功した時は、どのような行動をしていましたか?
行動を広げる時に使う質問
最後にの行動設定で使う質問についてまとめます。行動をあるだけリストアップする
- 目標を達成するために必要な行動は何ですか?
- 目標に1%でも近づくためにどんな行動が取れますか?
- 何でもできるとすればどんな行動を取りますか?
絞る質問
- 何から取り組んでいきたいですか?
- どのような順番で取り組みますか?
- 直近でできることはどれですか?
行動を具体化する質問
- どのくらいやりますか?
- いつまでにやりますか?
- どうやってやりますか?